女性更年期症候群とは
女性更年期症候群は、主に40代から50代にかけて、卵巣機能の低下により女性ホルモンの分泌がゆらぐことで、心身にさまざまな不調があらわれる状態です。
症状の出方や強さには個人差があり、ほてり・発汗などの身体症状だけでなく、不眠、気分の落ち込み、イライラ、疲れやすさなど、日常生活に影響する症状が続くこともあります。
「年齢のせいだから仕方ない」と思われがちですが、治療によって症状の軽減が期待できる場合があります。また、更年期症状に似た不調の背景に、甲状腺疾患や生活習慣病が隠れていることもあるため、症状を丁寧に確認することが大切です。

女性更年期症候群の症状
更年期症候群セルフチェック(簡略更年期指数 SMI)
以下の症状について、強・中・弱・なしで評価し、合計点数を確認してください。
- 顔がほてる(強10 / 中6 / 弱3 / なし0)
- 汗をかきやすい(強14 / 中9 / 弱5 / なし0)
- 腰や手足が冷えやすい(強14 / 中9 / 弱5 / なし0)
- 息切れ、動悸がする(強12 / 中8 / 弱4 / なし0)
- 寝つきが悪い、または眠りが浅い(強14 / 中9 / 弱5 / なし0)
- 怒りやすく、すぐイライラする(強12 / 中8 / 弱4 / なし0)
- くよくよしたり、憂うつになることがある(強7 / 中5 / 弱3 / なし0)
- 頭痛、めまい、吐き気がよくある(強7 / 中5 / 弱3 / なし0)
- 疲れやすい(強7 / 中4 / 弱2 / なし0)
- 肩こり、腰痛、手足の痛みがある(強7 / 中5 / 弱3 / なし0)
0〜25点:問題なし / 26〜50点:生活習慣の見直しを
51〜65点:医療機関の受診を
66〜80点:長期的な治療を
81〜100点:様々な診療科での精査を推奨
更年期症状が進行すると起こりうること
更年期症状が続くと、睡眠の質が低下したり、気分の落ち込みが続いたりすることで、生活の質が大きく下がることがあります。また、女性ホルモンの低下は、骨や血管、代謝にも関係します。閉経前後からは、骨粗鬆症、動脈硬化、脂質異常症、血糖異常などのリスクにも注意が必要です。
更年期症状は、早期に状態を把握し、必要に応じて治療を始めることで、症状の軽減や将来的な健康管理につながる可能性があります。
「このくらいで相談していいのかな」と迷う段階でも、つらい症状が続く場合はご相談ください。
当院の診断方法
女性ホルモンの値に加えて、コレステロール値・血糖値・肝機能・甲状腺機能などを確認します。
更年期症状は、甲状腺疾患と似た症状が出ることもあるため、当院では更年期症状と甲状腺疾患の鑑別も大切にしています。また、簡略更年期指数(SMI)を参考に、症状の程度や治療の必要性を確認します。
乳房検査・卵巣と子宮の超音波検査が必要な場合は、専門の医療機関にご紹介します。
当院の治療アプローチ
漢方治療
当帰芍薬散・加味逍遙散・桂枝茯苓丸を中心に対応します。
プラセンタ注射
45歳〜59歳の女性の更年期障害に対して保険適用になります。週2回から月1回まで通院頻度に合わせてカスタマイズ可能です。
ホルモン補充療法(HRT)が必要と判断される場合は、婦人科へご紹介します。