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1型糖尿病

膵臓のβ細胞が破壊されてしまうために、インスリンが絶対的に不足してしまう病気です。自己免疫の異常やウイルス感染が原因となることが多いです(自己免疫性:Type 1A)が、原因がわからないこともあります(特発性: Type 1B)。

典型的には急激に発症しますが、何年もかけてゆっくり進行・発症する場合もあります。いずれにしても時間の経過とともにβ細胞の破壊は進むため、インスリンを補う治療が必要となります。

1型糖尿病は進行・発症のスピードによって、劇症、急性発症、緩徐進行の3つに分類されます。

 

急性発症1型糖尿病

急性発症1型糖尿病では、高血糖症状が始まってから3ヵ月以内にケトーシスやケトアシドーシスに至り、直ちにインスリン療法が必要となります。

発症後、一時的にインスリン治療を必要としなくなる時期が存在する場合があります(ハネムーン期)。

緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)

緩徐進行1型糖尿病(SPIDDM)は、発症時は食事療法や内服療法で血糖コントロールが可能なインスリン非依存状態の時期があるため、2型糖尿病と診断されることがあります。が、時間経過とともにインスリン分泌が低下し、インスリン依存状態に移行します。インスリン導入が必要なタイミングを見逃さないよう、当院では定期的な血液検査でインスリン分泌の程度を確認します。

 

 劇症1型糖尿病

血糖値が高くなり始めてから数日で急激に悪化してケトーシス、ケトアシドーシスに至ります。他に、以下のような特徴があります。

  • 発症する90%以上が20歳以上。
  • 約70%の患者さんで直前に風邪(発熱)の症状がある
  • 妊娠後に発症した1型糖尿病のほとんどは劇症1型糖尿病。
  • 原則、膵島関連抗体は陰性。

また最近では、免疫チェックポイント阻害薬である抗ヒト PD-1/PD-L1 抗体に関連して発症することが報告されています。特に、既に糖尿病で治療中の患者さんが免疫チェックポイント阻害薬を使用する場合は、血糖が増悪した場合に診断を見誤らないよう注意が必要です。

 

20歳未満の1型糖尿病の方

20歳未満の1型糖尿病の方は「小児慢性特定疾患」の対象となります。医療証は、各病院ごとの手続きが必要になりますので、当院に転院の際はお住まいの最寄の役所へ、予めご連絡をお願い致します。

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