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女性更年期症候群

女性更年期症候群とは?

女性の生涯において、更年期は身体的および精神的な変化が生じる時期です。更年期症候群は、この過渡期に特有の症状が現れる状態を指します。通常、40代から50代の間に、卵巣機能の低下により生じるホルモンの変動が原因とされています。

〜女性更年期症候群の症状〜

  1. ホットフラッシュ(ほてり): 突然の体温の上昇や発汗があります。
  2. 不規則な月経: 月経周期が不安定になり、経血量が減少します。
  3. 不眠症: 眠りにくさや夜間の目覚めが増えることがあります。
  4. 気分の変動: イライラ、憂鬱感、不安感が生じることがあります。

更年期症候群セルフチェック

あてはまる症状があれば、症状の強さに応じて点数を選んで合計してください。症状の項目には複数の症状が書かれていることがありますが、その場合どれか1つでも強いものがあったら強の点数を記入します。

簡略更年期指数(SMI)

  なし
1) 顔がほてる 10 6 3 0
2) 汗をかきやすい 14 9 5 0
3) 腰や手足が冷えやすい 14 9 5 0
4) 息切れ、動悸がする 12 8 4 0
5) 寝つきが悪い、または眠りが浅い 14 9 5 0
6) 怒りやすく、すぐイライラする 12 8 4 0
7) くよくよしたり、憂うつになることがある 7 5 3 0
8) 頭痛、めまい、吐き気がよくある 7 5 3 0
9) 疲れやすい 7 4 2 0
10) 肩こり、腰痛、手足の痛みがある 7 5 3 0

0〜25点:問題ありません。

26〜50点:食事や運動などの生活習慣を見直すことで、より快適に過ごすことができます。

51〜65点:更年期障害の治療をしている医療機関の受診をおすすめします。

66〜80点:長期間の計画的な治療を受けて、快適に暮らせるようにしていきましょう。

81〜100点:様々な診療科の検査を受け、更年期障害以外の原因がないかもきちんと調べる必要があります。更年期障害のみである場合は、長期の計画的な対応が必要です。

検査

更年期障害の診断には問診と血液検査が重要です。血液検査では、女性ホルモンの値やコレステロール値、血糖値、肝機能、甲状腺機能などを調べます。乳房検査、卵巣と子宮超音波検査が必要になることもあり、その場合は専門の医療機関に紹介します。

女性更年期症候群の治療法

漢方治療

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)・加味逍遙散(かみしょうようさん)・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)を中心に、多彩な更年期障害の症状に対応します。

プラセンタ注射

プラセンタとは、おなかの赤ちゃんに栄養素や酸素を運ぶ役割を持つ胎盤(たいばん)のことで、タンパク質やアミノ酸、核酸、ビタミンなどが豊富に含まれています。プラセンタエキスはヒトの胎盤から抽出された有効成分エキスで、肝炎や更年期障害の治療薬として厚生労働省の認可を受けており、更年期症候群の諸症状の緩和・改善効果が証明されています。45歳~59歳の女性の更年期障害に対して保険が適用になります。

ホルモン補充療法(HRT)

HRTは、エストロゲンとプロゲステロンなどの女性ホルモンの補充により、症状の軽減を図る治療法です。エストロゲン依存性の悪性腫瘍(乳癌、子宮内膜癌)、未治療の子宮内膜増殖、血栓症の既往やリスクが高い方、重度の肝臓疾患を有する方は適応になりません。

HRTの種類としては、通常、子宮内膜増殖の予防のため、エストロゲン+プロゲステロン併用療法を行います。子宮が摘出後の方であれば、エストロゲン単独療法を行います。

HRT開始後には、不正性器出血、嘔気、むかつき、乳房のはり、痛みなどの症状が出ることがありますが、これらの症状は自然に治まることが多く、薬の種類を変えることでも、対処できます。

 

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